<オガサワラオオコウモリについての講演要旨>
020926新規
Bonin Explorer MULBERRY
<資料>
2002-9-8、小笠原ビジターセンターにおける
小笠原自然文化研究所 主任研究員 稲葉慎氏の講演より
=内容=
・オオコウモリの種類
オオコウモリ 160
オオコウモリ属 58
日本 小笠原:オガサワラオオコウモリ
沖縄:クビワオオコウモリの4亜種−エラブ、ダイトウ、オリイ、ヤエヤマ
・オガサワラオオコウモリの生態
食性 60種以上
種類別:固有13% 広域11% 移入13% 農作物45% 栽培種19%
部位別:果実42% 花24% 葉25%
・数の変異
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父島 |
母島 |
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1862 |
50-60 |
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1930 |
ほとんどいない |
ほとんどいない |
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1969 |
? |
100以上 |
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1978 |
いない |
少なく |
|
1989 |
少ない |
? |
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1995 |
75 |
? |
|
1999 |
130 |
20 |
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2002 |
65-80 |
10以下 |
北硫黄20以上 南硫黄100 |
*個体数推定は各種一斉カウントで
*2002−1〜3月 推定65−80頭 ;扇浦60 南部5
45-50%減
・ねぐら
夏:少数で 冬:扇浦付近 大集団
・いろんな問題
移入種: ノネコによる捕食
エサが在来種から移入種へシフト
食肉ペットの増加
病気
冬の集団ネグラ: 人の出入りでネグラの放棄の可能性大
農業被害: コウモリに対する敵視;防除−死亡へ
原因として、森林の変化・帰化種の増加・行政の怠慢なども
扇浦開発:冬期の集団ネグラ形成場所;絶滅への引き金?
・保全のために
生態的解明: ねぐらの保護 生態の調査研究 移入種の駆除
森林の復元
農業問題: 食害防止 餌場の設置 エサ植物の植栽
エコツーリズム:観察施設の設置 ガイドライン
以上