<オガサワラノスリについての講演要旨>
                                                             010518新規
                                                   Bonin Explorer MULBERRY

<資料>
2001-5-12、小笠原ビジターセンターにおける
東京都立大学大学院 理学研究科 加藤夕佳氏の講演より抜粋


=内容=
・ノスリについて
  中型の猛禽。
  陸上の小動物をよく食べる。
  米大陸以外の北半球中心に分布。 8-11の亜種。
  日本のノスリ:3つの亜種;ノスリ・オガサワラノスリ・ダイトウジマノスリ
 
 
・オガサワラノスリについて
  分布:母・平・妹・姪・父・兄・弟など。父・母では繁殖確認。
  父島のつがい数:28 
  大きさ:両翼幅1Mちょっと。 ;オジロワシ>オガサワラノスリ>チョウゲンボウ
  目視でオスメスの区別は困難。

・小笠原で見られる猛禽。
  オジロワシ・オガサワラノスリ・チョウゲンボウ
  ノスリのみ繁殖。ほかは主に冬季など。

・個体識別の方法:色や斑などの13の特徴から識別。
   
・加藤氏の研究エリアから得られた知見。
  研究エリア:時雨山周辺。6つがい。
  
  つがいの止まり木エリア  @0.61Ku  つがいの重複率  @3.8%
  つがいの飛翔エリア @1.22Ku      つがい同士の重複 @16.4%
  
  つがいへの侵入者:単独個体   2−3月多い。(つがいが繁殖する時期)
  定住単独個体:北袋沢にいる。
  単独個体の区別:成5 亜成5 若11   つがいは成鳥。
  力関係:つがい>単独    
    
  つがいの攻撃エリア 0.28±0.1Ku。
  つがい同士は重ならない。  テリトリー内に単独個体が侵入したとき。
  つがいと単独は棲み分け。
  
  テリトリー:つがいで    単独:単独で、定住もある。

・つがいの雛:8月までは親と、9−翌2月くらいに離れるのではないだろうか。(はっきりとはしていない)
・繁殖:ヨーロッパのノスリでは1年目から可能。テリトリーのあきは3−4年後くらいから。
             *小笠原のはまだ分からない。
・繁殖の終了や寿命:まだはっきりしない。
・つがいの入れ替え:若干あり。
                                                         以上