アカギの駆除と在来樹種の再生

                                    

040620

    MULBERRY

 

資料:森林総合研究所 田中 信行 氏の講演より抜粋

参考小笠原におけるアカギの侵入とその対策

大木
    
1在来樹種との比較


・アカギ
  森林に占める割合  母島12% 父島3%  (2005年)
  
  生態:湿性高木--- 25m 胸高直径80cm以上の大木に       
     埋土種子〜芽生えへ  光状態よいと急に伸びる
     萌芽力 ◎  
     大型稚樹(30cm以上)-- 耐陰性○
     多量種子---鳥散布

・在来植生
   シマホルトノキ----成長遅い  種子がクマネズミの食害
   オガサワラグワ---シマグワと交雑
   ウドノキ---稚樹 少ない   成長遅い

・アカギの影 響 
   在来種を圧迫
   下層植物を圧迫
   在来種を利用する動物の生息環境を破壊

2森林管理の目的
  :固有の生物多様性を保全

3駆除事業

・処理マニュアル---巻きがらし 抜倒などについて
  区画:1ha
  区画測量:20cm以上の全立木調査
  レッドデータブック調査
  ↓
  標準地の設定(モニタリング用)
    20cm以上:0.1ha  10-20cm:0.05ha   10cm未満:0.02ha
  調 査
  巻きがらし木の選定
    20cm以上が  30%未満  全部   30%以上  メス優先・30%まで     
  巻きがらし(皮はぎ)
  伐 倒
  記 録

・今後の作業と課題
  更新補助:
    アカギ萌芽の除去---稚樹抜き取り 
    更新困難樹種の植栽

  モニタリング

  マニュアル・作業スケジュールの再検討


4生態系管理実行ポイント

 1モニタリングと実証試験

 2森林管理地域ゾーニング

 3環境教育と市民参加

 4協議会と合意形成

            森林に関するグループ
                ↓ ↑
               協議会
                ↓ ↑
            順応的な森林生態系管理実行

*巻きがらし----5年くらいかけて枯れさせる
        枯れない時は、10年くらいで皮はぎの所がつながる



         以   上