<小笠原希少植物保護増殖事業について>
                                                             040610新規
                                                              MULBERRY

<資料>
2004-5-22、ツツジ山でのムニンツツジ観察会において
東京都小笠原支庁自然公園係 中川氏から
説明していただいた情報です。



=内容=
・ムニンツツジ
  小笠原ではツツジ属はこの種のみ。
  ツツジ山に唯一野生株が1株だけ生育する固有種。
  近縁はケラマツツジに近いとされるが、まだよくわかっていない。
  花期は割と長期にわたる。

・これまでの経緯
  東大植物園は1983年より、増殖事業。
    初期は移植がなかなかうまくいかなかった。
    1987年、小笠原のラテライト利用により、栽培増殖成功。
    その後、現地植え戻し。自生地のみ正常な生育。

・植栽実験調査
  自生地の生育環境は
    午前中、日のあたる東斜面。夏の日中、雲のかかりやすい雲霧地で、空中湿度高い。
    土壌は排水よく、保水性がある。

・生育環境
  上記のほか、
  ツツジ山では上部に樹木があり、水分が供給されている。
  
・植栽地での状態
  時雨山:活着せず。
  赤旗山:活着あるものの、ツツジ山ほどにはいかない。  
       2002年、保水材を混合することで効果有。
  ツツジ山:活着したものでは、生育良好株多く、開花結実している。

・追跡調査
  
植栽地 植栽株 生育株 生育率
ツツジ山 307 48 16%
赤旗山 61 14 30

ツツジ山の花
生育株 着花 着実 受粉率
40 19 17 89%
オガサワラハナバチがポリネーターとして想定される。
 
                                                         以上

                                     
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