<長女と長男の命名について>
                                                                      080225更新
                                                  マルベリー 吉井信秋
                                                                     
長女・ちひろと長男・旭の命名について
雑誌「島へ。」2006-1月号通巻27号への寄稿文です。
(原稿を書いたのは2005年11月ごろです。)


小笠原・父島に暮らして、もう丸15年になった。
独身で移住して、島で妻と出会い結婚した。
そして今では
2児のお父さんになった。
上の子は9
歳前の女の子で、千尋(ちひろ)、
下の子は
4歳の男の子で、旭(あきら)。

2人の名前は僕が決めた。
今風の名前とはちょっと違う。
でも千尋は「千と千尋の神隠し」という映画がちょっと前にはやったので、
今風なのかもしれない。先見の明があるのかも。
そうすると、次は旭がブレークするかもしれない。

 ところで、子供の名前は子供が選択できない。
物心ついたときにはもう呼ばれている自分の名前。
だから命名ははっきり言って親の責任だ。
親となる僕は、世間の親と同じように一生懸命考えた。
でも、字画についてはあまり気にしないことにした。いろいろ面倒だから。
だからいいのかどうかも分からない。
でも
2人とも健康ですくすく育っている。

ではなぜこの名前にしたのか。
僕は好きで島に住んでいる。
そして自分の子にも島に誇りを持ってもらいたい。
将来この子達は島を出るかもしれない。
でも、自分の名前に島の地名がついていたら、絶対に島のことは忘れないだろう。
そういう浅はかな思いで、島の地名をつけることにした。

それから家に貼ってある海図とにらめっこ。
名前の候補は、千尋、巽、旭、二見、潮見、玉名、納涼(すずみ)、万作などいくつか候補があった。
上の子は女の子だったが、男でも女でもどっちでも使える千尋にした。
見晴らしのいい絶景ポイントの千尋岩(せんじんいわ・ちひろいわ)に愛着があったのでそこにちなんだ。
読みはちひろにした。

下の子は男の子で、旭山から旭(あさひ)をいただいて、読みをあきらに変えた。
男っ子ぽくていいかなと思ったからだ。
旭山からの眺めもまたすばらしい。町が一望できる。

2人とも名前を考えてから、妻に相談した。特に反対もなかった。
また身内からも反対がなく、すんなり決まった。

僕はいい名前だと思っているが、子供たちは、将来自分の名前をどう思うだろう。
それが親として、心配だ。
誇りに思ってくれるといいな。


メール アイコン
トップ アイコン