小笠原・父島のノヤギについて

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   Bonin Explorer  MULBERRY
 

資料:京大大学院 斎藤望美さんの講演より抜粋


 

・父島の現在の頭数
 300頭以上はゆうにいるはず
 夜明山付近80頭程度 南・北袋沢190頭程度などから推測される。
 

・父島のノヤギの経緯
  戦前はほぼ全部管理されていて、野生はいなかったよう。
  終戦時には、ヤギは全部食べ尽くされていた。
  戦後、聟島からまた持ち込んで放されたものが野生化している。
   返還時450頭程度のノヤギ。返還後から随時駆除を行いつつ、現在に至る。
  地形的に完全駆除は難しい。小笠原ではトラップによる追い込みがいいのではないだろうか。

・種類:ザーネン種

・行動範囲
  オス70ha メス45haと
   オスは比較的広く移動し、メスはある一定範囲にとどまる傾向がある。 

・ライフサイクル
  生後5−6ヶ月まで授乳・親といっしょの行動
   それ以降は性成熟に達し、3−4歳で寿命。

・群れの組成
  オスだけ・メスだけ・両性(38%)
  周年発情している。

・食性 : ヤギが口に運ぶ回数からの推定。
  ギンネム・イネ科・ササの仲間などが多い。特にギンネムが多い。

・植生への影響:ハワイでの報告から
  5CM以上の発育を妨げるため、高木の生長の妨げに。

・ヤギの岩場での行動
  休憩。ある程度習性にちかいもの。
 
・ヤギの駆除方法:カリフォルニアの方法
   あるヤギに発信機をつける。
  群れを形成したところで、発信機をつけたもの以外は射殺。
  また、群れを形成したら、そこで同様に射殺。

・ガラパゴスでは
  ガイドなども銃を携帯し、ヤギをその場で射殺している。

       以   上